広島サミット「招待国」から導き出すG7の中国・ロシア分断の本気度
招待国にみえる安倍外交・安全保障2.0
前回の『立憲民主党が社会にとって不必要であるこれだけの理由』では「ESG投資」という観点から立憲民主党の価値を評価した。合理的に導き出したのは、立憲民主党が政治的どころか社会的にも「無価値である」という当たり前の結果である。
記事を通じて伝えたいのは「ESG投資」、「サステナブル投資」など、いわゆる「SDGsバブル」が国際社会ではすでに崩壊している点だ。
私は90年代バブル、ITバブル、リーマン・ショックなどいくつものバブル崩壊を経験した。その経験から確実に言えることは、バブル崩壊時に必ず損失を背負わせる「ババ抜き」が行われることだ。
日本にもSDGsバブル崩壊のムーブが訪れるだろう。脱ESG投資に向かわなければ、損を被るのは皆さん自身ということになる。
さて2023年5月19日から広島サミットが開催する。自民党は、この国際イベントに併せてLGBT法案を提出する見込みだ。公明党がLGBTを推進する理由は『12年で渋谷区を支配 LGBT「ステルス型情報暴力」の恐怖と脅威』で解説した。連立パートナー、党内うるさ型、外圧などの沈黙を目指した「なんちゃって提出」のようにみえる。
私にLGBT法案提出に賛成する意図はまったくない。いずれ精査するが、まさに「政治的帳尻合わせ」であるがゆえに、表現を大幅に後退させたと私は考えている。
それより注目したいのが広島サミットへの招待国だ。導き出せるのはロシアのウクライナ侵攻に懲り、中国との分断に向かっているG7の本気度である。招待国発表からのドラマは安倍晋三元総理による「安倍外交・安全保障2.0」とも呼ぶべき劇的な進化だ。
もちろんこの進化にポンコツ外相こと、林芳正氏が1ミクロンも寄与していないことは言うまでもない。
外交は暗喩の連続だが、その暗喩を繋ぎ合わせると近年稀に見る壮大なスケールのドラマが見えてくる。秘めたるセッセージが描き出す、不透明な時代の「一つ先の未来」を前後2回にわけて解き明かしていこう。