岸田内閣がひた隠す「百田新党」支持者急拡大をもたらした「稲田朋美」の破壊力
前々回は「ジャニーズ事務所」と政界の関係を、前回の『ジャニーズ事務所、告発者、マスコミ…本当にズルいユーはこいつだ!』ではカウアン・オカモト氏の裏事情について解説した。当初、カウアン氏の背後には迷惑系新聞記者・望月衣塑子氏がいたが、博打で作った借金返済を条件にガーシーとコラボしたのである。
ジャニーズが事務所総出で、創業者による大量の性犯罪を隠蔽してきたことは鬼畜の所業だ。一方で、カウアン氏が「被害者」であることは事実だが、告発の経緯などを知ると「正義の告発者」とも言い切れない。
そもそも幾重もの闇が折り重なった部分にあるビジネスが「芸能」だ。ゆえに地下社会の「力持ち」がガードナーとなって、混乱を整理してきたのである。
2023年9月20日、TBSの佐々木卓社長はジャニーズの性犯罪問題について、
「男性の男性へのハラスメントが著しい人権侵害だという認識が乏しかった。もう1つは、週刊誌が報じた芸能界のニュースを芸能スキャンダルと一括りに過小評価してしまうという、判断ミスだった。こうしたことが背景にあり、この問題が甘くなり、取材をせず、ニュースとして取り上げることがなかった」
とした。「物は言い様」の典型例にした私がいたが、現在、政界に起こっている巨大インパクトを「黙殺」しているのも「認識の乏しさ」ということだろうか。
それは、百田尚樹氏による「百田新党」立ち上げである。
2023年9月1日に「X」上に公式アカウントが開設されるや、瞬く間にフォロワー数を増やした。同年10月17日に党名を正式発表する予定だったが、フォロワー数が20万を超えた時点で前倒しし「日本保守党」と公表。同月15日には日本保守党のフォロワー数が自民党側を抜く。
「たかがXのフォロワー数」、「議席など取れるはずがない」などと、左右を問わず識者はこの現象を矮小化、陳腐化する傾向が強い。
だが根底にあるのは新たな脅威に対する恐怖だ。右の中でも「自民の提灯持ち」は自民の票割れを、左は新勢力の台頭を恐れる。「対百田」で一体化するということで「百田新党」に対する批判は誹謗中傷化しているのが現実だ。
この視点に立つ限り、「百田現象」を理解することはできない。根底にあるのは、「今までの日本に今まで通りに住みたい」という、健全な日本国民の大多数が持つ願望である。
この願望を崩壊させたのが、稲田朋美氏を中心とした「安倍元総理の裏切り者たち」によるLGBT法案成立だ。
議員立法なのにもかかわらず党議拘束をかけるのは暴挙以外の何物でもない。
安倍政権なら「独裁」の見出しでヒットラーを模した画像がSNS上に溢れかえっていたはずだ。党議拘束をかけるくらいなら堂々と閣法で提出すればよいはずだ。
百田新党結党への動機となったLGBT法案成立だが、実は岸田政権の支持率が低空飛行するきっかけになったのもLGBT法案成立だった。稲田砲によって岩盤保守層どころか、意外にも女性支持者が抜け落ちてしまったのである。前者の受け皿として期待されているのが「百田新党」だが、今回と次回で「日本保守党」の意義を紐解いていきたい。
どこかで百田氏ご本人にインタビューできたらというのが私の希望だ。成立した時は「猫組長POST」で皆さんにお伝えする。
ところで皆さんは自民党の「裏選対」をご存じだろうか。まずはその「裏選対」を解説するところから始めよう。