ペロシ訪台危機
「台湾有事は日本の有事」安倍元総理の真意
公共の電波を使ってゼニカネを稼いでいるだけ
『正義なき世界を動かすシン地政学 "安倍後"を読み解くマネー、オイル、暴力の新方程式』(ビジネス社)が2022年8月22日に発売される。「猫組長POST」を再編し大幅に加筆したのだが、これも皆さんのおかげだ。深謝の気持ちを送りたい。
ビジネス社
前回の『ドイツが示す「再エネカルト」のすヤバすぎる危機』では価値観を共有しない国「ロシア」にエネルギー供給を委ねた結果、ドイツは国そのものが成立しない危機に瀕している現実を書いた。
2022年7月参院選の自民党公約が「安全保障一色」であることは、『戦時経済とは「コンピタンス」から「ケイパビリティ」への価値転換である』で指摘した。2022年8月2日のナンシー・ペロシ米下院議長の訪台に合わせて台湾海峡は一食即発の事態になっている。
台湾有事のリスクは日本有事のリスクとイコールだ。日本人は敗戦後「暴力」と向き合ってこなかかったが、2022年は「安全保障」と向き合う節目の年となっている。
このような重大局面にあってもテレビのワイドショーは「統一教会」一色。特に激しいのが「ミヤネ屋」(読売テレビ系)である。その「ミヤネ屋」を「マスコミの本来の姿を見た」「真のジャーナリズム」と本気で賞賛する人がいるのだ。もはや失笑を通り越して、恐怖を覚えている。
読売テレビより
そもそも「統一教会」は1980年代から社会問題となっていたのだから、恒常的に「統一教会」問題を追求し続けるのが「本来の姿」のはずだ。何より政教分離を問題視するのであれば、創価学会と「ズブズブ」の公明党を追求しない理由、また、学会系や公明党の広告出稿を拒否しない理由がわからない。
ということで現在「統一教会」に躍起になっているのは「視聴率を稼げるネタ」という理由でしかないことが導き出せる。日本のテレビは「広告収益型」なのだから、公共の電波を使って「ゼニカネ」をせっせと稼いでいるだけのことだ。
その商魂を「本来のマスコミ」やら「ジャーナリズム」とか評価するのだから、とても正常な思考の持ち主とは思えない。そもそもワイドショーに「ジャーナリズム」があると信じている時点で異様だ。このように書いただけで、非合理的思考に取り憑かれた人たちは「統一教会を擁護している」と思い込むらしい。異様な情熱で「壺頭」などのレッテルを貼りたがる。
そうした病的陰謀論者の人生こそ「ドツボ直前」なことはいうまでもないが…。
ということで今回も「統一教会」は無視して、2つの「安全保障」について解説して行きたい。一つが「台湾有事」、もう一つが前回の予告通り「咲洲メガソーラー」だ。前者は「公明党」、後者は「維新の会」が深く関わっている。