中国の列島侵略に対する「ポンコツ外相」の抑止力は「ゼロ」
日本列島への侵略リスクを高める「外因」と「内因」
前回の『9・27追悼 安倍晋三は死してなお日本の領土・領海を守っている』では、キャベツ戦略・サラミ戦術を連動させて海域全体を無血で実行支配する中国の手口を解説した。
2022年9月30日、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、ウクライナ4州のロシア併合を宣言した。住民投票から併合への流れは2014年のクリミア危機と同じだ。『アメリカの武器供与中止で読み解けるプーチン「核使用」のレッドラインと終戦の形』で書いたように、自国領への攻撃はロシアにとって核使用のトリガーになる。
もちろん一方的に侵略されたウクライナ側も支援する西側も、領土奪還から手を引く兆候は見られていない。ロシアによる核使用も含めて「ウクライナ戦争」について書こうか迷ったが、それは次回以降で分析したい。
今回は、「壺」と「国葬」への批判に明け暮れる日本国内ではまったく話題になっていない日本列島に迫っているリアルな危機について解説していこう。
危機は大きく2つある。1つは繰り返し解説してきた中国という「外因」、もう1つが「林芳正」という希代のポンコツ外相という「内因」だ。同時に野党が「国益」を考えていないことも露呈したが、「政局」は、意外にもポンコツ外相がきっかけになるかもしれない……。
林芳正氏公式Facebookアカウントより
まずは外因から整理していこう。
2022年4月22日、中国はソロモン諸島と安全保障条約を締結したことを発表した。日本ではほとんど話題になっていないが、このことは日本列島に強大な脅威となっている。