アメリカの武器供与中止で読み解けるプーチン「核使用」のレッドラインと終戦の形
2022年5月30日、アメリカは迷いに迷った結果、これまでよりはるかに最長距離で攻撃が行える兵器をウクライナに供給の内定を一転して中止した。現在の状況を一変させる可能性を持った兵器だが、この兵器供給への逡巡から、今回の「戦争の行方」を導き出すことができる。プーチン大統領は「核のジェノサイド」に、どこで踏み切るのかも見えてくるのだ。
猫組長
2022.06.12
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「嘘つきイワン」と「正直者の西側」の構図崩壊
2022年6月9日、ロシアのプーチン大統領はウクライナ新興について、ピョートル大帝時代の領土を「取り戻し強化することは、われわれの責務だ」と強調した。2022年5月21日配信の『プーチンの野望によって人類は「核隷属時代」に突入した』で、すでに書いたことだ。皆さんに提供している「プーチン分析」は、正しいと評価できる。
『大ヒット『トップガン マーヴェリック』トム・クルーズ「日台旗」の裏にある「地政学」的理由』で地政学についての解説を行った。「戦争リスク」の言い換えになっている「地政学」について、理解ができたと思う。その上で前回の『現在もスターリン「虐殺」の鎖に縛られ続けるウクライナ』ではロシアがクリミアに侵攻した地政学的、歴史的理由を整理したが……
ウクライナ人としては、これ以上、ロシアからの蹂躙を繰り返したくはない。訳知り顔のコメンテーターは「外交的解決」を繰り返すが、「徹底抗戦」の裏側には「歴史」があったということだ。そこで今回は予告通り、今回はようやく見えてきたウクライナ戦争の行方を導きだす。