「無能の女王」稲田朋美の活躍が招いた「中国の高笑い」
稲田砲が日本に与えたリスク
前回は『公金チュウチュウ化必至「LGBT」を法制化した稲田朋美「無能」の原点』を書いた。
時の総理から大きく期待され防衛大臣に就任するも、自らの「無能」によって去る。それでも「風」を読む能力には長けていて、必要とあらば恩人であろうと後ろから刺す――「無能の女王」稲田朋美氏と、「無策の女帝」こと東京都知事・小池百合子氏が重なって見えるのは私だけだろうか。
福井県知事あたりにおさまり、今度は「地方分権」を訴えて反原発に向かう稲田氏の近未来像さえみえてくる。
本来「猫組長POST」は稲田氏など個人を批判することを目的としていない。皆さんが「豊かさ」を得るために、政治・経済・金融を解説するのが目的だ。
LGBT法は日本に2つのリスクを増大させることになったと私は考えている。
1つが「最小数に対する最大幸福」という新たな権利創造による社会リスク、もう1つが外交・安全保障リスク」である。
すでに繰り返し解説してきて次回は最新の情勢について述べる予定だが、現在、日本周辺を巡る状況はめまぐるしく変化している。それは米中対立激化に伴うサプライチェーンの組み替えだ。
G7の脱中国化が起こり、確実に日本経済への影響が日に日に大きくなっている。中国は日米の分断や、日本政界の与党分断などを画策するのは当然だ。ところが仮想敵国・中国が揺さぶる前に、自民党は自ら「分断」を招いてしまった。
それがLGBT法である。強引な手法で法案を提出し成立させたことで、自民党のガバナンスが崩れ始めているのだ。
世間の評価と違って、党内の岸田総理評価は高かった。安倍元総理でも果たせなかった難題を続々と実行したからである。岸田政権に不満がなかったわけではないが、「岸田おろし」の声は聞こえてこなかった。
「安倍超え」の手柄によってチャラになっていたのだ。
それがLGBT法案成立をきっかけに党内に巨大なヒビが入ることになる。参院では造反議員が出て、反LGBT法議連が立ち上がる事態まで起こった。
リベラルメディアも自民党も「支持率低下」の理由を岸田総理の実子やマイナンバーカード問題にすり替えている。しかし自民党を支えているのは「岩盤保守層」だ。LGBT法が「支持率」に巨大な悪影響を与えているとしか私には見えない。
メディアによるアンケート以上に、深刻な「支持率低下」が発生していると考えるべきだ。そうでなければ解散を見送らない。
大統領制の政治システムで大統領を倒すのは反対政党だ。しかし、議院内閣制で首相を倒すのは、本来「身内」であるはずの与党である。日本の与党のガバナンス崩壊をもっとも喜ぶのが、他でもない中国だ。
「稲田に難癖」と思う人もいるかも知れない。そこでこのメカニズムを暴力のロジックから分析。稲田氏によって、どれほど大きな国益が、「稲田砲」によって失われようとしているのかを解説していこう。