エリザベス女王崩御で考えたいユニオンジャックと日本の相似点
私信を勝手に公開する
前回の『「国葬」国会説明 岸田総理のヤバすぎる「暴走」』では、「統一教会問題」「国葬」などで追い詰められた岸田文雄総理の「焦り」。さらに「政局」につながる「危機」を解説した。
とはいえ、一連の事態にあって「立憲民主党」が政権をとることはしばらくなさそうだ。というのは2022年9月27日の安倍元総理国葬参加にあたって、蓮舫氏、辻元清美氏が揃って「不参加」のTweetを「写真付き」で発信したからだ(下図参照)。
氏公式Twitterより
公式Twitterより
改めて明らかになった――というより火を見るより明らかなのだが、このことは立憲民主党に「国政」を行う資格がないということを有権者に示したのではないかと私は評価している。というのは両氏のTweetには大きな問題があるからだ。
指摘したいのは「情報」の扱いだ。
これは岸田文雄総理から個人に対して宛てた「私信」だ。当然のことながら国葬への参加、不参加は個人の意思の自由であることは当然である。だが、参加の自由と個人に宛てた「私信」を公開することは別な次元の話だ。
この時点で、蓮舫氏、辻本氏何かを伝えた場合、常に「公開される」というリスクがあるということになる。
その上で、今のところ立憲民主党は蓮舫氏、辻本氏の行為を「問題」として扱っていない。すなわち立憲民主党全体が伝えた「情報」を無許可でダダ漏れにすることを認めている政党ということになる。
こんな政党に個人の相談どころか国家機密を扱わせることはできないということを、自ら証明してみせてくれたのだ。
ゴッド・セイブ・ザ・キングへ
さて2022年9月8日、エリザベス女王が崩御した。
国歌は「ゴッド・セイブ・ザ・クィーン」から、「ゴッド・セイブ・ザ・キング」へと変わった。さらにイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの紙幣もエリザベス女王から、新国王・チャールズⅢ世へと変わる。
我々は「歴史の転換点」に立ち会っているということだ。
2020年2月1日のイギリスのEU(欧州連合)離脱決定を前後して、イギリスは日本との距離を急速に縮めている。1923年に執行した日英同盟が、事実上復活している。
私自身イギリスはとても好きな国の1つ。映画「007」では6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグが就任た際に、ブリオーニからトム・フォードのスーツに変えた。これに合わせて、自身のスーツをトム・フォードにしたほどだ。
またイギリスは国際金融の「聖地」で、石油ビジネスで知らぬ間にテロ組織の資金を扱ったことでヒースロー空港で拘束されたこともある。そこで今回は予定を変えて、「イギリス」、そして「王族」のバリューについて解説したい。
ご存じのように「イギリス」は大西洋の小さな島国だ。地理的には国際社会でストロングポイントがないはずのイギリスが、第二次世界大戦前に「覇権国」だった。その理由を整理すると、石油と情報がどのように国家戦略の「キー」になっていったのかがわかる。また、「天皇家の価値」も見えてくるのである。