北朝鮮ミサイル乱射祭りの裏にある「武器即売」の思惑
中・ロ子飼いのチンピラ「北朝鮮」が参戦
前回の『習王朝第三期が明らかにした「武力不保持=平和」の幻想』を整理すると、
・中国やロシアのような権威主義国家においては意思決定者が決定した政策には「見直し」という「バックギア」が付いてない
・すでに習近平氏が2016年に尖閣を「われわれの世代の歴史的重責」と布告している
・ゆえに中国共産党が台湾、尖閣を侵略するリスクは極めて高い
となる。
「暴力の論理」から考えれば中国が「実行」する時には、いまや弟分になったロシア、両国子飼いのチンピラ北朝鮮が連動するとしか考えられないことも、前回に書いた。
この「暴力の論理」が導き出した「可能性」を裏付けているのが、2022年10月30日から始まった米韓軍事演習「ビジラント・ストーム」だ。大規模演習は実に5年ぶりのこと。前回は北朝鮮のICBM発射を受けての大規模演習となったが、今回はアメリカ側から仕掛けた形だ。
KUNSUN AIR BASE公式HPより
中国・北朝鮮・ロシアとの3面戦に対して在日米軍、自衛隊ではリソースが不足する。政権次第で中国に傾きがちな韓国も含めて朝鮮半島に圧力をかけるための大規模演習実施だとしか考えられない。
そこではじまったのが北朝鮮のミサイル乱射である。2022年11月3日、北朝鮮は同日7時~8時台にかけて複数のミサイルを東方向に向けて発射した。同日、防衛省は、
① 7時39分頃、北朝鮮西岸付近から発射し、最高高度約2,000km程度で、約750km程度飛翔し、朝鮮半島東側の日本海に落下。当該ミサイルはICBM級の可能性があります。
② 8時39分頃、北朝鮮内陸部から発射し、最高高度約50km程度で、約350km程度飛翔し、朝鮮半島東岸付近に落下。
③ 8時48分頃、北朝鮮内陸部から発射し、最高高度約50km程度で、約350km程度飛翔し、朝鮮半島東岸付近に落下。
なお、日本列島を超えて飛翔する可能性があると探知したものについては、その後、当該情報を確認したところ、探知したものは日本列島を超えず、日本海上空にてレーダーから消失したことが確認されました。
防衛省HPより
と発表。さらに北朝鮮は同3日夜にも3発の弾道ミサイルを発射した。
2005年の米韓軍事演習にステルス戦闘機が参加するが、この時、米軍が北朝鮮領内に侵入したことが報じられている。その恐怖の記憶から北朝鮮は、米韓軍事演習に対してミサイル乱射による威嚇を繰り返しているというのが多くのメディアの論調だ。
しかし、今回の北朝鮮の動機について私は、若干の違和感を持っている。暴力団には在日の人たちが多くいて、在日暴力団員は北朝鮮がらみのビジネスを行う。2018年に史上初の米朝首脳会談が行われ雪解けムードとなった際には、北朝鮮に投資するべくYJ(ヤクザ・ジョイントベンチャー)が組まれたほどだ。ということで地下経済界には独自の情報ルートがある。
乱射で私が注目したのはICBMと、日本海上空で消えた「謎の飛翔体」だ。今回は、北朝鮮打ち上げ大会の目的の裏にある「武器即売」ビジネスについて考えていこう。