プーチン「Zデー沈黙」の裏にある「核兵器使用」リスクの根拠
前回予告したが、今回は「5・9プーチン演説」を解説する。この演説をもって「ロシアが弱気になった」と報じるメディアは多いが、私は強い疑義を持つ。「暴力の現実」を積み上げていけば、プーチン氏は「沈黙した」のではなく「沈黙を伝えた」としか見えないからだ。むしろ「大量破壊兵器」の使用リスクは上がったのだが――。
猫組長
2022.05.14
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プーチン「沈黙」のヤバすぎるリスク
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俗なテレビ番組のような引き延ばしはしない。今回は前回の『ロシアを支配した「黒い三権」とプーチン大統領』で予告したとおり、ロシアのウラジミール・プーチン大統領が「Zデー」に行った「演説」の分析を行おう。演説全文は『登録読者限定緊急配信 これが「5・9プーチン演説全文」だ』にあるので参考にして欲しい。
ウクライナに侵攻したロシアの戦闘車両には「Z」の文字が書かれている。キリル文字に「Z」が存在しないことから謎とされていたが、現在、ロシア国内では「大祖国戦争」から「77年」を示す記号とされて伝えられている。
「2022年5月9日」は、まさに「Zデー」といえるだろう。その記念すべき日に、プーチン氏は何を伝えたのかーー何も伝えなかった。
では、なぜ、何も伝えなかったのか――それが、今回のテーマだ。
(ロシア外務省Twitterより)