マイナンバーカードの拒絶者を見たら泥棒としか思えない私がいる
習近平が4期目を実現させるためには…
前回の『エネルギーを「武器」に…プーチン「第三次世界大戦への策謀」』では、西側と戦う姿勢を崩さないプーチン大統領の「次の一手」について書いた。ロシアへの興味が薄れているようだが、皆さんの「プーチン慣れ」こそ最大の問題だ。というのは2023年は「国際政治」がますます皆さんの生活に強く影響する年になることが明らかだからだ。
わかっているだけでも米中間選挙での民主党敗北によるアメリカの機能不全、ヨーロッパでのエネルギー危機、中東の反発、長引くウクライナ戦争などなど。1つの問題が新たな問題に連動するのだから、「安全保障」についての「テーマ」は山積みだ。
本稿を掲載した2022年10月16日には、5年に1度の中国共産党大会が始まり、習近平国家主席が「異例」の3期目確定する。
(「中国中央テレビ」より)
皇帝となるべく歴史を清まで戻すことを実現し続けるのが、習近平氏の基本政策だ。例えば、チベット、ウイグルの人たちの反発を「弾圧」によって収め中華人民共和国の建国以来の火種を消した。さらに1840年からのアヘン戦争でイギリスに奪われた「香港」を、より高いレベルで自国領としている。
2012年に中国政府は、「清朝は釣魚島などの島嶼を台湾地方政府の行政管轄下に明確に編入した」としている。尖閣諸島と台湾は「清の遺産」で「奪還」こそ皇帝への道ということだ。習近平氏が成し遂げれば、「4期目」は確実で、毛沢東を超えるということになる。
だからこそ「猫組長POST」では「尖閣」、「台湾」の問題を何度か扱ってきた。中国、ロシア、北朝鮮という「反西側」の「権威主義国同盟」が、ここから日本列島にどんなアクションを行うのか――「安全保障問題」については、以降の回で分析と解説を重ねていきたい。
マイナンバーの一体化は安倍元総理の遺産
そこで今回は「旬な話題」である、従来の保険証をマイナンバーに一本化することについて、地下社会的視点から解説しよう。
一体化は健全な市民が受けるべきサービスを、不法外国人などの犯罪者が「タダノリ」することから防ぐ効果がある。利便性と市民生活を守る意味しかないのにもかかわらず、反対派がいることが私は不思議で仕方がない。
当然のことながら私は早い段階でマイナンバーを取得。印鑑証明や住民票をコンビニで取得できるなど「利便性」を享受している。だが現役の暴力団員の時に私がもっとも避けたかったのが、個人と行政サービスとの「紐付け」だった。シカゴ最大のマフィア組織のボスだったアル・カポネを潰したのはFBIではなく財務省による脱税だ。指定暴力団の工藤会を壊滅直前まで弱体化させた最初の一歩も脱税である。
アル・カポネのマグショット
私自身、地下社会の住民だった時に「マイナンバー」が義務化され、あらゆることに紐づけられていたら対策に苦労したに違いない。だからこそ私にはマイナンバーを拒絶する人たちが「犯罪者」、あるいは「納税の義務」を果たさずに行政サービスだけ享受する「泥棒」にしか思えないのである。