祝!日本保守党結党 「ライドシェア」解禁が示す公明党‐自民リベラル派の「利権構造」
前回の『勃発!第5次中東戦争危機 増税メガネに教えたい「安全保障」の基本』では、「石油」と「安全保障」の関係について書いた。この間に起こった、気になる出来事を手短に整理して行きたい。
2023年10月14日には韓国軍の輸送機が日本人51人を乗せてイスラエルを退避し、同日ソウルに到着。上川陽子外相は15日に韓国の朴振(パクジン)外相と電話協議し、自国民の退避で互いに協力する方針を確認した。月20日には自衛隊機がイスラエル在留邦人と韓国人を乗せてイスラエルを出発し羽田空港に向かう予定だ。
戦地からの退避における日韓協力に賛辞が送られているが、これを手放しで喜んでいいのかが私にはわからない。というのは2021年7月、翌月に迫った米軍完全撤退を前にアフガニスタンではタリバーンが電撃戦を展開した一件があるからだ。
アフガニスタンから在留外国人の避難作戦が行われたが、この時、韓国と日本はほぼ同じタイミングで情報を得ていたにもかかわらず、先行したのは韓国だった。
もちろん脱出はレースではない。問題なのは常に日本が出遅れる理由が一つも説明されていない点だ。アフガニスタン時は「行きたい」という防衛側の声を、政治側が押しとどめた。反対運動が起こることを懸念したからだ。
結果的には「なぜ自衛隊機を出さなかったのか」という逆の世論が起こることになった。にもかかわらず今回、韓国機を使ったのだ。その理由も2023年10月19日現在まで、一切説明されていない。
国民の生命にかかわる重要な説明を怠る一方で、岸田文雄総理は同月20日の臨時国会で「ライドシェア解禁」を所信表明演説に盛り込むことが報じられている。いわば「白タク」の解禁で、この政策を推進していたのが河野太郎氏、菅義偉氏らを頂点とする「自民党リベラル派」だ。
タクシー事業の管轄は自公連立以降、公明党が大臣を務めるのが常態化している国交省。河野‐菅‐公明党という極めて分かりやすい構図ということになる。
2023年10月17日には日本保守党の結党式が行われた。私も参加したが、百田新党が戦うターゲットの一群が「自民党リベラル派」だ。すでに世の中には「個人タクシー」が存在する。運転手不足と言うが法人タクシーの運転手になるハードルはそう高くない。不況の時、雇用対策として運転手が激増するのがその証左だ。
ということは個人タクシーを増やせばよいだけだ。こうなると「ライドシェア」をやる意義はない。既存の制度を少し変えればどうにでもなるはずだ。
ところが増税メガネは「所信表明」にまで盛り込むという。「河野‐菅」両氏のシンパ求める「新たな利権」があるとしか思えない。
そこで今回は「ライドシェア」と政治、移民問題との共通項について解説しよう。