バイデン大統領訪日の裏にある韓国のえげつない外交戦術の正体――すでに日本は「仮想敵国」になっている
2022年5月22日にアメリカのバイデン大統領が初来日した。訪日を前にバイデン政権が、日米台韓の4カ国による半導体同盟「Chips4」結成を目指していることが報じられた。そこで考えたいのが韓国の戦略物資をカードにした外交・安全保障戦術だ。実はこのトピックはロシアの問題と連なっている。というのもロシアが「侵攻」に向かった要因の一つが「戦略物資」にあるからだ。
猫組長
2022.05.26
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韓国は日本への直接攻撃を視野に入れている
「ウクライナ侵攻」については予告した内容を変え、少し違う角度から始めてみよう。というのも2022年5月22日から24日にかけてアメリカのジョー・バイデン大統領が訪日したからだ。
まず私が注目したのは、同月20日から22日に行われたバイデン大統領の「訪韓」である。バイデン大統領が日本に先駆けて訪韓した大きな理由の1つが、実は「半導体」だ。
サムスン電子の売り上げは韓国のGDPの実に14%を占める。だが韓国が外交・安全保障も含めた国際戦略に「半導体」を積極的に組み込んでいることを知っている人は少ないはずだ。実際に2021年5月21日の米韓首脳会談で合意した「米韓ミサイル指針」の撤廃は、「半導体外交」による成果である。まったく日本では話題にならなかったが、この「撤廃」は韓国が日本への直接攻撃を視野に入れていることを示す、重大な一件だと私は考えている。
この問題を理解するための前提として押さえておかなければならないポイントが、韓国政治と米中との「距離」の関係だ。
下図は「韓国歴代大統領の政治姿勢」である。