イラン戦争後の新地政学パラダイム―「E-MAD」が始まる日

イラン戦争が暴いたのは、世界のエネルギー供給が薄氷の上に成り立つリアルだ。危機をガソリンやナフサという「部分」で捉える者は多いが、エネルギーは「相対性の呪縛」から逃れられない。日本一国が助かれば済む問題ではないのだ。米国、イラン、中国、そして世界。各々のジレンマを一本の線で繋ぐ地政学的新パラダイムが「E-MAD」である。核に代わるこの相互確証破壊構造が突きつける冷酷な現実を明らかにする!
猫組長 2026.04.17
サポートメンバー限定

核兵器に等しい海峡封鎖の破壊力

前回は『ガソリン200円危機の深層――米・イラン停戦ディールと「ヤバい」トランプ特使団の裏側』をお伝えした。アメリカ側の布陣とイラン側の要望がかみ合うはずもなく、イスラマバード会談は即日、物別れに終わった。金融市場は楽観に傾いているが停戦期限は間もなくで、トランプ大統領は4月15日の発言で「期限の延長は考えていない」と明言している。

世界が認識したのはエネルギー供給が薄氷の上で成立している事実だ。海運の要衝を絞める破壊力は核兵器の破壊力に等しいと言えるだろう。

そこで暴力と石油ビジネスの両方を経験した私が導き出したのが21世紀の新たな地政学的パラダイムだ。アメリカ、イラン、中国など多数のプレイヤーのジレンマを一本の線でつなぐその新地政学的パラダイムを「E-MAD」と名付けた

日本には伝えられていないエネルギーの現実、大勝しているはずのアメリカ国内の深刻な事情、イラン自身が招いた危機、そして中国の沈黙……これら全てを詳説しながら、「E-MAD」とは何かとそこに至る理由を明らかにする。

中国の台湾侵攻、日本の抑止力、日米関係、高市政権はどうするの――私にしか描けないであろう近未来像。

日本国内では、「左翼」で総称される知能に問題を抱える人たちが「石油不足論」、「ナフサ不足論」を体制批判のために利用している。まずはエネルギー危機の本質に迫り、この危機のメカニズムのとらえ方の短絡性を解き明かしていこう。

エネルギー危機の本質

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、7559文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
ガソリン200円危機の深層――米・イラン停戦ディールと「ヤバい」トラン...
サポートメンバー限定
4・7Xデー目前!トランプ「化石燃料帝国主義」戦略と日本を襲うABCD...
サポートメンバー限定
欧州「脱・ムスリム土人」大転換と「犯罪ゲットー・川口」全国拡散危機
サポートメンバー限定
私が「土人」という言葉を復権させる理由──「言葉狩り」という巨大権力と...
サポートメンバー限定
高市早苗がトランプ会談で直面する「石破厄災」――日本をATM化した悪魔...
サポートメンバー限定
高市政権「裏切りの移民推進政策」のえげつない全貌
サポートメンバー限定
「暴力」から紐解く「イラン電撃戦」のリアルシナリオ 2つ目の出口は北京...
サポートメンバー限定
「チームみらい」躍進の正体 「テックレフト」が作る絶対零度の未来社会